リアル書店とネット書店

久々にリアル書店とネット書店について思いをはせます。

先日池袋のジュンク堂に行きました。大型書店は棚をブラウジングするだけで,今の流行とか面白そうなトピックをざっとインプットできるので結構好きです。これまでそう頻繁にしていたわけではないですが。
このときはすでに買いたい本をリストアップしていましたので,店内の端末にてISBNを打ち込んで検索しました。節電対策もあり,検索結果を印刷することはできなかったので,フロアと棚番号をメモして探しに行きました。まあ棚番号まで分かっていればすぐ見つかるだろうと思って行きましたが,これがなかなか見つからない。
特にISBNとタイトルと棚番号しか把握していなかったので,著者名も分からず右往左往…書店でバイトを長くしていたのでこういった情報が必要なことは理解していましたが。
しかもシステムの検索結果と現実の在庫情報が一致しないことは頻繁にあるため,結局長い時間かけてもなかった,なんてこともしばしば。

こういったことは,時間に余裕があるときやブラウジングだけが目的の場合はいいですが,目的の書籍を探しているときにはイライラします。もうリアル書店でわざわざ時間を割いて目的の本を買うのはやめようと思いました。ネット書店で検索して無料で届けてもらえばいいんですから。

こう感じている人は意外と多いはずで,リアル書店は利用者にブラウジングから書籍の購入へと至らせなければ売上は伸びませんね。となると,古典的ですが棚担当者の腕にかかってくる,という帰結になるのでしょうか。もちろんそれが(棚をブラウジングして面白い)というのが書店のブランド力になってくるはずですが,それだけでは厳しいですよね。

やはり目的の書籍を探しに来た人を確実に取り込む仕組みが必要なはずです。ICタグなどによる管理システムはいい例だと思います。棚ごとに簡単に本の位置を詳細に示すことができるようになれば,結構効果はあると思うのですが,実現しているところはないですよね。

小売業はどこも資金の余裕がないという理由からだと思いますし,このままでも書店はつぶれはしないでしょう。でも面白くないですね。

書店にシステム代を一括して支払うだけの能力がないなら,そういった仕組みをリースするような商品をIT企業が提供できればいいと思うのですが…。そういうのがこれからのITサービスに求められている気がします。